熊の湯(羅臼)

 北海道に数ある露天温泉の中でも知名度はトップクラスの温泉。名前の由来は「熊が出たから」とのこと。
 ここは羅臼の町からすぐ近くの緑に囲まれた場所にある。羅臼にはいくつか有料風呂のライダーハウスがあることもあり、たくさんのライダーが訪れる。国道を挟んで反対側にはキャンプ場があるのでキャンパーにも重宝されている。町に管理されていて駐車場もあり、男女別に別れていて脱衣所もあるので安心して入ることができる。石鹸を使って体を洗うこともでき、入浴は無料。
 男風呂の詳細はわからないが、写真から判断すると広さは男風呂>女風呂。女風呂は完全に木製の囲いで守られているため、ノゾキの心配はないがやや趣に欠ける。
 また入浴は24時間可能だが、行くなら人の多い時間帯がよい。何も知らないまま人気のない時間に行くと、大変な思いをすることになるかもしれない・・・。



熊の湯入り口  思い出の熊の湯・・・。
 ここは原泉がとても熱いので、湯船には冷水を混ぜながら適温にして入らないといけません。ここに入るために知っておかなければならない必要最低限の知識です。
 人がたくさんいる時間帯には冷水ホースが湯船に突っ込まれた状態になっているので何も心配はないのですが、人のいない時間帯はホースは近くの巨大な水釜の中に突っ込まれています。よって湯船が熱いと感じたらこのホースを取り出して湯船に突っ込み、適温になるまで待たなければいけません・・・。脱衣所に入ったら、脱ぐ前にまずは湯船の温度を確認することをオススメします。
 以上のことを全く知らなかった私は、2005年に大変な思いをしました。

脱衣所の注意書き。どうしろと・・・
 太陽が高い昼の11時、私は一人熊の湯にやってきました。誰もいないので、いさんで貸切風呂を堪能しようと裸になって湯船に手を入れたところ・・・

「アツッ!!」

 ・・・とても入れるような温度じゃない。
 困り果てていたところ、タイミングよく50歳くらいのおばさんが入ってきた。おばさんもやはり素っ裸で湯船にやってきました。
 おばさんに湯が熱すぎることを話した末、私たちのとった行動は・・・
 2人がかりで水釜から巨大なバケツで水を汲み運んで湯船に流し込むという、他に人がいたら絶対に見られたくないものでした。だって、素っ裸ですよ2人して。

女湯。悲劇の起きた現場。  この行動を10回ほど繰り替えし2人とも息があがったけど、まだまだ湯船は熱いまま。おばさんは湯を諦めて出て行ってしまった。そりゃそうだよな、こんなクソ寒い中湯船に入れない、かけ湯もままならないなんて苦痛の極みだ・・・。
 私はこの苦労をどうしてもムダにしたくなかったので、口を真一文字に結んで1分ほど湯船に浸かり、体中真っ赤になってしまいました。この時はほんとに体の表面のたんぱく質が変性したかと思った。

 その後、泊まっていたライダーハウス「いっぺんきてみなが!」で、水釜の冷水ホースの存在が明らかになった。この時は本気で悔しい思いをしました・・・。2003年に入った時はにぎやかな時間帯だったから何も気にしなかったんだよなぁ。

熱湯コマーシャル度:☆☆☆☆☆ オススメ度:☆☆☆☆

羅臼の熊の湯はこちら



 

勇気があるなら確認せずに飛び込め。そこは天国か、はたまた地獄か。

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